愛犬の分離不安を改善するには?【2】

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愛犬の分離不安を改善するには?【2】

前回の続きです。

ではなぜその「無意識な部分」っていうのがそんなに大事なのかというと、日常の中でそこ以外でいくら頑張って練習したとしたとして、無意識に犬に寄り添ってしまう、合わせてしまうところがあればやはり犬もそこを甘えとしますから、吠えたりその問題行動はなかなか改善しないんですね。

要は犬からしたら「合わせてくれるだろう」「リクエストを聞いてくれるだろう」「吠えたら構ってくれるだろう」「甘やかしてくれるだろう」というように思考が働く訳ですから、やっぱり犬にとって都合のいい方に合わせてしまっているような無意識の対応が変わらなければ、留守番中の問題行動を犬に直してねっていったところで難しい話になってきます。

だから例えば僕らが飼い主さんの家に伺った時、最初の飼い主さんへの聞き取りをしながら、犬と飼い主さんの行動を話をしながら見てると、「あ、これ無意識のうちにこんなことしてるな」「あんなことしてるな」っていうのはやはり飼い主さんは気付いてないけど、僕らトレーナーからは見える訳じゃないですか。
そういうところを探して、細かく質問していって「そういえば私こうしてました」っていう「あ、そういえば」という部分を探し出していくわけですよね。
そういうところの部分を直していかないといけないから、まず無意識な部分っていうのを全て掘り出していかないといけないということになってきます。

それこそ24時間一緒に過ごして行動を見れるならいいんですけどね(笑)
一緒に暮らしているんであればいろんな情報を「それそれ!」って言ってあげられるんですが、そういう訳には行きませんからね。

という事は、重度の分離不安っていうのは到底自分1人で太刀打ちできる問題ではなくて、やっぱり客観的に見れる人のサポートがないとダメだいうことになってくるんです。
やっぱり自分と犬だけになると、周りが見えないことも多々ありますからね。
だから絶対に客観的に見てもらえる専門家が必要になってくるということです。

で、結局分離不安を直していくにあたってどうすればいいかというと、まずは家に帰ってきた時の自分の無意識な振る舞いも見直して欲しいと思います。
犬の「怖かったよ、寂しかったよ」っていうアピールに対して「そうかそうか」「怖かったね」っていう風に、留守番がものすごく大変な事だっていう風に思わせてしまう無意識な行動はしてないでしょうか?
飼い主さんにそういうつもりがなくても、犬からしたらそういう風に捉えてる場合もあります。

そういうところももちろん見直さないといけないですし、もっといえば、例えば日常の中での留守番とは関係ないけど、全体的に犬が主導のもとで犬に合わせて生活してるんであれば、日常の中でやはりお互いのルールっていうのを作る事は絶対に必要です。
外に出たら外のルールがあり、家の中の過ごし方にもルールがある。
やっぱりそんな風に色んな場面によっていつでもルールがあるよっていうのを教えておかないと、他のとこは一切ルールがなくて留守番だけルールがあるんですよっていうとすごく犬にとってはしんどいと思うんですよね。

犬が留守番をする時っていうのは「不安の興奮」っていうのもあると思うし、もちろん帰ってきたら「喜びの興奮」もあります。
そんな風に色んな感情がでるけども、その感情だけで行動するんじゃなくて、そういう時も普段からあるルールは守らないといけないですよと。
そんな風に犬に伝えていかなければいけません。
そのルールがあるからこそ「あ、今はお母さんがこう言ってるから聞かなあかん」っていう風に、不安の感情や興奮状態になっていても、落ち着いて冷静に考えられるように練習していきます。
そういう意味でもルールは必要になってくる訳です。

分離不安を改善するという事は、メンタルを鍛えつつ留守番のルールを教えていくという事ですから、やはり不安なく留守番をするという事に必要な材料っていうのは、普段から飼い主さんと犬の関係性ですからね。

【3】に続きます

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