言葉が通じないハンガリーで通訳をしてくれたのは犬達でした【2】 【犬は人の影響を受けて育つことを身をもって感じた体験談】

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言葉が通じないハンガリーで通訳をしてくれたのは犬達でした【2】
【犬は人の影響を受けて育つことを身をもって感じた体験談】

前回の続きです。

何を言われてるか分からないから、とりあえず師匠の真似をしよう、と。
もうそれしかないじゃないですか(笑)
完璧にコピーしてやろうという気持ちですよね。

本当にそれしかできないわけやから、まあ一生懸命頑張るわけですよ。
で、それを繰り返していって、師匠からも1頭1頭アドバイスもらって。
「卓ここはこうして、ああして」って、色々言ってくださっているんやろうなという風に思いながらも、分からない。

である時に、ふとこう思ったんですよ。
師匠が教えているタイソンの動きを見て、僕が教えている3頭の動きを比べてみようと。

タイソンの動きとココの動きを比較する。
タイソンの動きとヴォーケの動きを比較する。
そしてタイソンとモンザの動きを比較する。

そしたらやはり違うわけですよ。
比べるとその違いが明確にわかるんですよね。
「あれちょっとこのへんニュアンスが違うな」とかを感じるわけですよね。
で、それをし始めた時に「あ!師匠はここの部分を言ってるねんな」っていうことが、初めてわかったんですよね。

どういうことかというと、僕の動き・僕の教え方に犬がその影響を受けて3頭は行動をとる。
師匠の無駄のないシンプルな教え方、それに影響を受けてタイソンは行動をする。
そこだけで犬たちの動きは変わるんですよ。

それに気付いたら、もう犬が通訳みたいなものなんですよね。
これがタネ明かしです。

面白いでしょ?こんな風に言葉が最初わからなくても、犬たちの動きを見ることによって、そこを師匠がこの事を言っているんだなということに気づく。
そこから飛躍的に何を言われているのかっていうのを気付き始めて、自分で修正できるようになってきたんですよね。

そしてもちろん当時は携帯ですぐに検索したりとか、通訳機能なんてないので、何となく耳に付いた言葉を覚えておいて、後で辞書で調べて意味がわかって自分で使うのを繰り返しながら、徐々にハンガリー語を理解していって、喋れるようになってきたよということです。
でもペラペラに話せるわけではないし、おそらく5〜6割ぐらいもいかないくらいだったんじゃないかなと思います。
そして犬のことばっかりしゃべっているんで、単語もそっち寄りだったはずです(笑)

【3】に続きます

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