【質問に返答！】犬を見ると大興奮する黒ラブ
「アイコンタクトの練習を続けたら、いつか犬への興奮は落ち着きますか？」 【２】
前回の続きです。
今は基本的な服従訓練は行なっていて、アイコンタクトやツケの強化をしているということなんですけれども、そもそも犬を見た時の状況を思い出してほしいんですね。
犬を見ると咄嗟に興奮する。その時にどうかといったら絶対に暴れていると思うんです。
要はそのターゲットに向かって、飛び跳ねて飛び跳ねてそっちにいこういこうってして、吠えて吠えて。その子のタイプにもよりますが、絶対に暴れてはいると思うんですよ。
で、それに対して飼い主さんが止めようとしてリードを引っ張っていても、少なくとも20cm以上絶対動いていると思います。その犬がね。
まずここで１番大事なのは、犬の体を暴れさせてはいけないということです。
犬を見た瞬間にまずしっかり止めないといけない。
なぜ動かさないということが重要なのかというと、例えば頑張って止めているつもりでも、引っ張られて犬が前に出てそれを戻してっていう動きになると、結局それって「じっとしないといけない」という意識に結びつかないんですよね。
前に行って止められて引き戻される。この時に20cmでも前にいける！と犬が思ったら行くわけじゃないですか。
戻されたとしても前に行けるという事実はあるわけですよね。
だから一番は「行けない」というのが大事なんですよ。
前に進めないっていうことですね。ターゲットの方に体を動かすことはできない。
行けないことで初めてぐっと脳の興奮が下がってくるわけなんです。
だから「動かれへんわ」「あかんな、しゃあないな」ってなるから動かなくなるんですよ。
ここまで持っていかないといけない。
ここがまず第1段階。すごく大事になってきます。
この時犬の背中をさわったり、おやつで誘導するのは避けてくださいね。
でももちろんラブは大型犬の部類に入ってきますから、なかなかね1本のリードで止めるのは絶対難しいってのは分かっているので、必ず２本リードをつけてください。
２本首輪をつけてそれぞれにリードをつけるということですね。
そのうちの1本は踏む用に使います。足で踏んで下から動きを止める用ですね。
で、もう１本は手で持って使います。
しっかり座らせるようにリードでコントロールする用です。
そして犬を見つけたら必ず１本のリードを下に落として足で踏んで、手で持っているリードと両方で、上下でピタッととめる感じです。
意地でも１0cmでも絶対動かさへん！！っていうくらいの気持ちで、じっとそこで耐え抜いてほしい。その時は吠えていても構わないです。
今はとにかく体を動かないというのが一番大事なんです。
それを毎回毎回続けていったら犬の意識が犬を見ても「動けない」に変わってきて、いずれか「動かない」に変わっていきます。
動けない、じゃなくて動かない。もう完全に自分から動かなくなるということです。
このように大型犬の場合は特に２本リードを使って、まずは暴れをしっかり止めていくということがまず大事になります。
でもこれをする為には、あくまでも普段の日常での練習は必須になりますからね。
対犬の時だけじゃなく、普段の散歩でも止まったら座るのを徹底します。
毎回同じタイミングで合図をして、繰り返し練習をして、リードの合図がなくなってもぱっと条件反射的に自発的に座るところまでしっかり練習しないといけないです。
これはやったらボールが出てくるとか、おやつが出てくるとかじゃなく、しっかり条件反射をつけて癖のようにして習慣化して欲しいんですね。
で、ここの練習でのポイントは必ず『お座り』というコマンドとリードの合図というのは少しタイミングをずらして欲しいんですよね。
要は『お座り』という言葉と同時にリードを引くと、犬の方は言葉と動作が同時にきますから覚えにくい。なので毎回『お座り』と言った後にリードを引く。
このタイミングは毎回徹底していきます。
正しく教えようと思ったら例えば1000回やったら1000回とも同じタイミングで合図を掛けていかないといけないんですよ。
これを繰り返し繰り返し練習して、1発でお尻が落ちる状態を普段から練習するんですね。まずそこからですね。
でもやっぱりここが１番スパンが長くかかると思っていてください。
【３】に続きます
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