叱るについての私の本音【2】
前回の続きです。
まあ簡単に例えてみましたが、まあ人間やったら自制心ももちろんあるでしょう。罪を犯したら逮捕されるわけですからね。
犬っていうのはもちろん逮捕とかはないですし、動物は純粋ですから。しがらみに囚われる事なくその時を精一杯生きています。
怒る時も命がけで全力ですよ。
この時に危険な方法でアプローチしてしまって、もしまた犬に噛ませてしまうことがあれば、それは犬をまた加害者にしてしまうし、「噛んだ」っていう事実が脳に快楽として上がるんですよね。自信がつくんですよ。だから辞めれないんですよ。
だから止めるときは必ずリードで制止するんです。安全に怒りを沈める為に。
どうやって止めるかというと、ぐーっとリードを上に張って少し吊り上げる状態にして、一旦落ち着くまで待つんですね。
そこまでせんでもって思うかもしれないですが、その子の怒りっていうのがものすごい強烈な怒りであればあるほど、その怒りを越えるものを持ってこないと、絶対に落ちないんですよ。
その怒りに対してこっち側の止め方が弱かったら逆上しますからね。
競れば競るほどもっと酷くなるんですね。
目には目を歯には歯をじゃないですが、気がおかしくなるくらい怒ってる犬には自分がもっとそれ以上におかしくならないとダメなんです。
これはもちろん演技ですよ。喧嘩をする訳じゃないんで止める為にね。
そうすると一瞬犬が僕のことを「コイツはなんかおかしい」って思うんですよね。そしたら犬側が冷静なるんですよ。
そういう風に冷静になってくれるのを待つんですよね。
犬が冷静なった時に「僕はあなたに何にもしてないよ」と、「あなたが理由なく自分に襲ってくる・家族を襲ってしまう事に対して、それ以上に僕は叱ってるんですよ」という風に伝えていくんですね。
それを何回も何回も何回も繰り返していくと、その時に初めて「こいつは俺が何もせえへんかったら何もせえへんねや」っていう事に気付いて学ぶわけですよ。
怒りの止め方ってだいたいこういう感じです。
だからリードでやってくださいねっていうんです。
危ないからと、止めないといけないからといって、手で直接叩くとか、棒で叩くとか、そんな事すると、余計に犬との関係はこじれてしまいますから。
リードで制止するのは、直接人間が手を下しているっていう風には見えないんですよね。だから副作用がものすごく少ないんですよ。
【3】に続きます
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