愛犬の吠える問題【3】 〈改善の為の理論を説明します!〉

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 愛犬の吠える問題【3】
〈改善の為の理論を説明します!〉

前回の続きです。

よく「私達の言うことは聞かないんですけど、トレーナーさんがリード持ったら聞くんです」っておっしゃる飼い主さんがいるんですが、これは当たり前の話ですよね。
基本的に飼い主さんにリードを持たれたところで、自分は好き放題できるよっていう頭ですから。

でも相手がトレーナーであったら自分の自由に全くさせてもらえない訳です。
一緒に歩くにしても、「こっちやで」「あっちやで」って言うふうに逆に好き放題されてしまうんですから。

じゃあ、「もう何これ?」って、「散歩ちゃうやん」みたいなね。
こういう子達の場合は散歩っていうのはとにかく自分の向かいたい場所へ行って、好きなだけ匂って、自由に歩き回るのが散歩だという認識を持ってると思います。
でも今は目的地に辿り着くどころか、その人の横にずーっとおらなあかんし、もう嫌や!面白くない!っていうふうに思うわけじゃないですか。
でもそれでも自分が止まったところで歩いていかれるし、拒否したってどんだけ暴れたってたんたんと歩かれるわけですよ。

そうしたら、そこで折れてきますよね。
「こいつに持たれたら、自分の好きにできひん」っていう風に諦めるわけじゃないですか。
その時点で散歩っていうのは、好き勝手して自分の思う目的地に行くことではなく、その人の横に付くっていうのが目的になるわけですなんですよ。

そしてその主導権を完全に握られた状態で散歩に行くと、いつもなら吠えるような場面でも、やっぱりリーダーシップを握られてる、自分の好きにいかないっていうのは頭にあるから、いつも通りに吠えるっていうことはしにくくなるんですよね。

仮にしようとしたら、その瞬間にパッとリードで合図をします。
犬はギクっとなるわけですよね。
「これって吠えることに対して怒られている?」みたいなね。
要はリーダーシップを取ることによる事前準備をしてるわけですから、そこでちょっと動きが鈍くなってるわけですから、より効果的なんです。

自分の自己主張はできない。
いつも通りのペースをつかめない。
そして主導権を握れない。

で、その状態で吠えようとして叱られたら、吠えたら注意が来るっていうのを理解してくるわけですよね。
吠えようとする瞬間も僕らトレーナーなら分かりますから。
吠えようとする瞬間、それが吠えても吠えてなくてもパッとリードを引くと「ギクッ」ってなるわけですよ。
だから【吠える=叱られる】というような、逆に条件反射をつけていくわけです。

こういう風にしてトレーナーってのは直せる訳ですよ。比較的簡単にね。
で、そこで飼い主さんに戻すと犬は「やっと自分の本来の力が発揮できるぞ」「自由にできるぞ」ってなるから言うこと聞かないわけですよね。
なので、まずはリードを持った時のリーダーシップを握るとこから取り組まないと直らないよということになります。

ママが、パパがリードを持ったら、先生と同じように自由にできへんな。
どんだけ自分が拒否しても、我を貫き通してもあかんねんな、っていう風に主導権のパーセントを握るのを向上させていく。
そのあと、リードで吠えることに対してしっかり注意することで、抑止力が強くなってくると。
そこで「犬や人を見つけたら吠える」という条件反射に対して「吠えたら叱られる」という条件反射で勝っていくよってことなんですよね。

それでも足りない子の場合は、視覚で興奮するならしっかり自分の方を見させるという仕事を与えて、「吠えようとしたら注意される」+「ママとパパの方を見ておかないいけない」という感じになってくると更に縛りが強くなってきて、その吠える条件反射を上回って改善していくよっていうのが直し方の構図になります。

今回は愛犬の吠える問題に関して話しをさせていただきました。
条件反射に対して条件反射で改善していく。でもその前にまず主導権を握らないといけない。
0から取り組む必要があるということです。

この0からの過程をしっかり作って改善していくことによって、もし「ちょっと最近この辺でワガママいうようになってきたな」とか感じることがあっても、1歩手前の方法を用いて、もう一度強化していくことができます。
おやつでの方法ではそこまでカバーできないですから、そこが大きい違いにはなりますね。

よければ参考にしてみてください。

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最後までお読み頂きありがとうございました。
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そうする事で愛犬と暮らす皆さんが正しい情報を知り、間違った情報を正し、認識を変え、それを日本中に広げていくことが出来ると思っています。
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