噛み癖のある愛犬への対応
「怒らせないようにしましょう」これって正解?【3】
前回の続きです。
実際にお尻に火がついた人達っていうのは本当に、トリマーさんでも獣医さんでもこの子はちょっと無理ですよ、見れませんよって、これをするなら麻酔になりますよっていうくらいのところまでいくんですよ。
で、そこまでいって初めて自分達でなんとかしないといけないって思うようになって僕たちのところに依頼がくるんですよね。
だから本当に僕からするとね、可哀想やなんや言うてこういう酷い状況までもっていってしまって、結局年いった時にその問題に向き合わないといけない状況にしてしまう方がもっと残酷で可哀想だと思います。
なので僕はその可哀想って思う定義を「嫌がることをやるから可哀想」じゃなくて「嫌がることを今やらなくて先延ばししてあとで倍返しなる方が可哀想」だという考え方に変えて欲しいなと本当に思います。
でも今まだ犬が若くて体も健康であれば多少できない事があっても困らずに、嫌がることは外部の人になんとかやってもらおうって、まさか断られる事があるなんて思ってもいないから、実際嫌なことは避けていこうっていう方向性で考えれるわけなんですよ。
それが数年経つと、どんどんどんどん変わってくるし、どっか悪くなって通院が始まってしまうとね、回数を重ねる毎に犬ももう何をされるかっていうのは分かってるから、もっともっと怒るポイントも前倒しになって構えてくるし、もっと言うと病院に連れて行くって言う雰囲気を出したところからもう察知してそれが出来なくなる事可能性としては高いわけですよ。
それを歳いってから戦わせる方が余計可哀想だと思いませんか?っていう話なんですよね。
だから僕は怒らせないようにするって言うのはこれ全然方法ではなくて、怒らせないようにするっていう方向性ではなくて、どっちかっていうといかに克服しやすいようにプランを作ってあげて、スローステップでちょっとずつ刻みながら理解をさせてあげるっていう方が本当の僕は優しさなんじゃないかなと思います。
そこが1番大事なとこであって、出来ないところから目を背けて、外部の人だけを頼りにするっていうのはすごく僕は都合がいい話やと思うんですよんね。
臭いものに蓋をしてしまうと、蓋を占めたら1〜2年でもものすごい充満してしまって、次に開けた時にはものすごい中が荒れ果てた状態になってしまいますよと。
犬の1年っていうのは人の4、5年に相当するわけですから、たった1年でも4、5年放置したと同じような時間になってしまうので、僕はこの可哀想なことはせずにとか、怒らせないようにしましょうっていうのは本当に危ない言葉やと思っています。
「この子の嫌がることはせずに、のびのび暮らしてほしい。」
ものすごく良い言葉には聞こえると思います。
良い言葉に聞こえるけれども、実際に僕は現実から目をそらした残酷な言葉やなと思うんですよね。
犬の気持ちを考える論点がまずズレてるというかね。
今の可哀想じゃなくて放置しておくと先の可哀想が絶対にあるから、今少ししんどくてもちょっとずつちょっとずつ克服できるように理解させてあげて、ストレスがないようにするために今頑張ろうねっていう方が僕は犬の気持ちをちゃんと考えてあげてるんじゃないかなという風に思います。
そういうわけで僕は臭いものに蓋っていう怒らせないようにするっていう方法は僕は決して良い方法ではないんですよという事を今回お伝えしたくてお話させていただきました。
ぜひ参考にしていただければと思います。
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