ドッグトレーナー山本卓のミニ講座【第1弾】
「犬への意思の伝え方」「なぜリードを使うのか」❷
前回の続きです。
でもそうは言っても実はジェスチャーゲームだけでは、意思を伝えるという意味では全体像の50%しか占めていなくって、それプラスあとの50%はリードコントロールで伝えることが必要なんですね。
で、このリードっていうのはどういう風に使うの?というお話なんですが、要は自分が犬に対して「動いたらあかんよ」という風にどれだけ頑張ってジェスチャーをして伝えても、それだけでは動いてしまう場合ももちろんありますよね。
そこで使うのがリードです。タイミングよく適切な力でリードで合図するということです。
その「動かないでね」という意思の1つでも、基準がありますよね。
この場所から動いたらあかんけど、体制は変えてもいいのかとか。細かくいうとね。
こういう細かいところはリードで合図するタイミングで伝えるんですよね。
だから、ジェスチャーゲームとリードコントロール。この2つをセットで伝え方という風に思ってもらえたらと思います。
このリードで意思を伝えるっていうのも結構コツがあって、結局のところジェスチャーの身振り手振りもうまくいってて、空気感もうまくいってても、肝心なリードで合図するタイミングを間違えると、またこれも伝えたい意思と意味が変わってしまうことがあるんですよね。
でもここで僕が誤解してほしくないのは、「リードを使う」といっても伝える際にリードを引くというのが大事なのではなく、あくまでもそれは方法であって、本当に大事な部分は自分の動きがどういう風に犬に誤解を与えているのか、どういう解釈をされているのかを理解するということです。
じゃあ、今話していた例えは「じっとしておきなさいよ」っていう意思でしたが、もし愛犬が吠える犬であれば「吠えずに」「じっとしておきなさい」という意思を伝えないといけなくなりますよね。
2つになってくると、さらに難しくなります。
でもさらにこれをステップアップさせると3つになることもあります。
「伏せながら」「吠えないで」「じっとしててね」。
体制が加わると3つのキーワードになりますよね。
じゃあこの3つを犬に教えないといけないとなると、まず一番先に何が必要だと思いますか?
それは「じっとしておくこと」です。
何で?吠えるのを先やめさせた方がいいやん、って思うかもしれませんが、結局のところ吠えたら体が動くじゃないですか。
バタバタと興奮する。そして体が動くと余計興奮する。
だから一番に興奮を抑えないといけないですよね。
要は本能が強く関係している吠えであったり問題であったらば、そこは本能に対して理性を働かせないといけないわけでしょ。
でも、そこにいきなりアプローチするのはすごく難しいわけです。
だからまずは「じっとしてきなさいよ」。
その方が難易度はまだ易しいから、ここから始めた方がいいですよと。
「じっとしとく」これが理解できてきたら、次に「吠えるのをやめようね」とか、次「伏せをしようね」とか、そっちに進めていけるんですよね。
【3】に続きます
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